寿司屋のカウンターに座るとき、どんなことを意識していますか?
「高級な雰囲気で緊張する」「どんな風に注文すればいいかわからない」そんな不安を持つ方もいるかもしれません。
でも、寿司屋のカウンターはもっと自由に、もっと楽しく食事を楽しめる場所なんです。
鮨やまけんはお客様の「おいしい」を第一に、素敵なお時間をご提供できるよう努めています。
ゆったりしたテーブル席も良いですが、今回は鮨屋ならではのカウンター席の魅力をお伝えできればと思います。
カウンター席ならではの特権
カウンター席の醍醐味は、何といっても職人の手仕事を間近で楽しめること。魚を捌く様子や、シャリを握る繊細な動きは、まさに職人の芸術。目の前で一貫一貫仕上げられる寿司には、他のどんな料理にもない“ライブ感”があります。
【おまかせの魅力】
カウンターでのおすすめの注文方法は「おまかせ」。
「おまかせ」とは、お客様の好みやその日の最高のネタを見極め、最適な順番でお出しすること。寿司はただの料理ではなく、一つの流れ、一つの物語です。最初に軽やかな白身から入り、貝や青魚でアクセントをつけ、大トロやウニで最高潮に達する…。
お客様がその波を存分に楽しめるよう、一貫一貫、心を込めて握ります。
また、同じ魚でも季節や産地によって味わいが変わります。
今日はどの漁港のマグロが一番か、シャリの温度はどうするか、そうした細やかな調整をするのが私たち職人の仕事。「おまかせ」だからこそ、お客様には最高の一貫をお届けできます。
職人がその日仕入れた最高のネタを、ベストな順番で提供してくれる。「今日はどんなネタが出てくるのだろう?」というワクワク感を楽しむのも、寿司屋ならではの醍醐味です。
【職人との会話】
寿司屋では職人との会話も楽しみのひとつ。私たちは、お客様の表情や食べるペースを見ながら、一番美味しいタイミングで寿司を握ります。
「今日は少しお疲れの様子ですね、さっぱりしたものから始めましょうか」なんて、一言添えることも。
お客様も「今日はどのネタがいい?」「この魚はどこ産?」など、気軽に聞いてみてください。魚の特徴や調理法を聞くことで、より寿司の味わいが深まります。
もちろん、静かに楽しみたいときはそれもOK。職人はお客様のペースに合わせて寿司を握ります。
寿司は職人とお客様が一緒に作るもの。どうぞ、気軽に話しかけてください。
あなたのための一番美味い寿司を握らせていただきます。
【寿司と日本酒の相性】
カウンターでの寿司をもっと楽しむなら、日本酒のペアリングもおすすめ。白身にはすっきりとした冷酒、脂ののったネタにはぬる燗…そんな楽しみ方ができるのも、寿司屋ならではです。
やまけん的おすすめの例をご紹介します。
・🔴熟成した赤身魚(マグロ、カツオ) ✕ 純米酒・山廃仕込み
熟成によって深みが増した赤身魚には、コクのある純米酒や山廃仕込みの日本酒が最適です。旨味が重なり、より豊かな味わいを楽しめます。
・🍣脂ののった魚(大トロ、サーモン) ✕ 本醸造酒・生酒
口の中で広がる脂を引き締めるには、スッキリとした本醸造酒や爽やかな生酒がぴったり。脂っこさをリセットし、次の一貫がさらに美味しく感じられます。
・🐟白身魚(ヒラメ、タイ)・昆布締め ✕ 吟醸酒・大吟醸酒
上品な香りと繊細な味わいを持つ白身魚には、フルーティーな吟醸酒や大吟醸酒が相性抜群。ネタの持つ甘みを引き立てます。
・🦪貝類(ホタテ、アワビ) ✕ 辛口の純米酒
しっかりとした旨味を持つ貝類には、キレのある辛口の純米酒が好相性。後味をスッキリさせつつ、貝の甘さを際立たせます。
・🍶イクラ・ウニ ✕ 熟成酒・古酒
イクラやウニの濃厚な風味には、旨味が凝縮された熟成酒や古酒がピッタリ。複雑な味わいが口の中で調和します。
最高の一貫を味わうために
寿司は時間が経つと酢飯の温度や魚の風味が少しずつ変わってしまいます。お客様が一番美味しく食べられるよう、職人は一貫ごとに温度や握り方を微調整しています。最高の一貫を作るために魚や食材に対する愛情、そしてお客様への感謝を込め握っており、握りたてのおいしいお寿司はもちろん、そんな寿司職人のこだわりを一番味わえる場所が寿司屋のカウンターなのです。
次回お寿司を食べる際には、ぜひカウンター席の魅力を存分に味わってみてください。
ご来店を心よりお待ちしております。